公開日:
|更新日:
平屋と二階建てどっちで家を建てた方がいいのか
注文住宅の形式には平屋と二階建ての2種類があります。
平屋といえば広い土地に広い床面積が必要と考えられがちですが、同じような大きさの土地でもどちらの形式の住宅も建てられるのです。
ここでは2つの住宅の形式の特徴を紹介します。
理想のマイホームを建てるためにどちらが合っているか、ぜひ見比べてみてください。
平屋とは?
2階部分のない建物のことです。1階のみで住まいの全部を構成しています。
平屋のメリットとは?
平屋のメリットは、二階部分がないことで動きやすい空間になっていることや家族が集まりやすいところです。
動線がシンプルにできる
階段を使って行き来する必要がないため、家事動線や生活動線がシンプルです。ワンフロアなので将来家を買い替えたり大きくリフォームする予定のない方は、バリアフリー化しておくとさらに暮らしやすい住居にできるでしょう。
家族で集まる場所を作りやすい
個室があってもワンフロアなので、一階と二階に分かれていて家族の気配を感じにくい、様子が伝わりにくいこともありません。すぐにリビングに行けるので家族が集まりやすいメリットがあります。お子さんが巣立ったあとも階段がないため老後の家庭内事故の心配が減りますし、お子さんがお孫さんを連れて来たときもワンフロアなので育児のお手伝いがしやすいでしょう。
バリアフリー対応の住まいに向いている
平屋には2階がなく、あるのは1階部分のみです。階段の昇り降りをする必要なく生活できるので、転落の心配がありません。生活範囲が1階に集結している平屋は、バリアフリー対応が行いやすいです。
床の段差をなくしてフラットな住まいにしておけば、老後も生活しやすいことでしょう。
安定した構造の家が建てられる
住まいを建てるときに気にしておきたいことのひとつが耐震性です。地震では、高さがあって重量がある建物ほど揺れが大きくなります。平屋は階数のある建物と比べると、高さが低くて軽量なので耐震性に優れています。
また、平屋の間取りは四角形のシンプルなものが多いです。その点でも安定した構造になりやすいと言われています。
平屋のデメリットとは?
ある程度の広い土地が必要
平屋は、2階がない代わりに、1階部分に必要な部屋やスペースを設けることになります。快適に生活できる平屋を建てるには、ある程度の広さがある土地が不可欠です。
家づくりで土地を購入する場合は、トータルコストが高くついてしまう可能性があります。
イメージよりも費用がかかる場合がある
2階がない平屋は費用が安くすむのかというとそういう訳ではなく、むしろ逆です。一般的には、二階建てよりも平屋の方が2~3割費用が高くなるとされています。
平屋の費用が高くなる理由は、屋根と基礎部分の面積の広さです。2階を設けないで部屋をつくるので、どうしても屋根と基礎部分の面積が大きくなってしまいます。
日当たりの確保を考える必要がある
平屋を検討するときに考えておきたいのが、日当たりについてです。平屋は広々としたつくりが魅力ですが、代わりに建物中心部まで日光が届きにくいデメリットがあります。
中心部まで日光が届く家にしたい場合は、工夫が必要です。天井部分に窓を作る、中庭を設けるなどの対策がありますが、追加費用が発生してしまいます。
プライバシーに配慮した家を考える必要がある
平屋は二階建てよりも家族の距離が近くて、プライバシーの確保がしにくいです。家族と一定の距離を取りたい方がいるときは、部屋の間取りの調整などをして対応することになるでしょう。
また、平屋を建てる環境によっては、周囲から家の中が見えてしまう恐れがあります。外から見られるのを防ぐためには、建てる場所や間取りを意識する必要があります。
そもそも二階建て住宅とは?
二階建て住宅は狭い土地でも高さを使って部屋数などを増やせるのが特徴です。
坪数が少なくても平屋より個室を増やすこともできるため、建築費用や土地代をできるだけ抑えたい人に向いています。
二階建て住宅はアニメの「ドラえもん」の野比家や「クレヨンしんちゃん」の野原家のような形式です。
二階建てのメリットとは?
二階建てのメリットは一階と二階で家族間のプライバシーに配慮した生活ができたり、土地を有効活用できる点です。
狭い土地でも有効活用できる
福岡でも中心地では土地代が高く、なかなか理想通りの広さの土地を購入できない可能性も出てきます。狭い土地しか見つからなかった場合でも、二階建ての住宅なら土地を有効活用して建築できるのでお子さんの個室を用意したり吹き抜けのある間取りにしたり、理想を叶えていくことも可能です。
プライバシーに配慮した家を建てやすい
一階と二階に分かれているため、二世帯住宅の場合はお互いの家族のプライバシーに配慮した生活ができるメリットがあります。
一世帯の場合でも、「ドラえもん」のように子供部屋が二階にあると、子供たちが自分の時間を自由に過ごせるなど親子間のプライバシーの確保もしやすくなります。
費用を抑えるのに向いている
平屋と比べた場合は、二階建ての方が費用が安くなりやすいと言われています。費用を抑えたい方は、二階建てを選んだ方がよいかもしれません。
ただし、条件によっては、結果的に平屋の方が安く済むケースもあります。どちらにするか迷っている方は、工務店などから2つの見積を出してもらった方がよいでしょう。
二世帯住宅に向いている
1階と2階に分かれている二階建てはエリアの線引きがしやすいです。平屋では、空間に明確な区切りがないので、エリアの線引きにはどちらかと言うと向いていません。
エリアの線引きがはっきりとした二世帯住宅を建てたい方は、二階建ての方がよいでしょう。二階建てには、風呂場やトイレなどを階ごとに設ける選択肢もあります。
二階建てのデメリットとは?
2階部分がある二階建ては、生活での移動距離が長くなりやすいです。家族とのコミュニケーション取る機会も、平屋より少なくなります。
動線の確保を考える必要がある
1階と2階を行き来することになるので、平屋と比べると動線が複雑です。部屋の配置を失敗すると、何度も余計に階段を上り下りしなければいけなくなっていまいます。
2階建ての間取りを決めるときは、洗濯や掃除の仕方などの色々な動線をイメージしておくことが求められます。
家族でコミュニケーションがとりづらい
2階建ては平屋よりも家族と接する機会が少なくなりやすいです。平屋は全員が同じフロアに集まるのに対して、2階建ては家族が1階と2階で別々になれる構造となっています。
家族それぞれで生活するイメージの方はよいかもしれませんが、みんなと集まりたい方にとってはストレスに繋がる可能性があります。
平屋も二階建ても将来を見据えてじっくり考えて決めるのが大切
老後の自分たちの生活を考えて平屋にする、今育てているお子さんの生活を考えて二階建てにするなど、ライフスタイルによって向いている建物の形式は変わります。
平屋も二階建てもどちらにもメリットやデメリットがありますし、魅力もあります。
どちらにするか悩んだときは、平屋を得意とする業者と二階建ての注文住宅をメインとしている業者に相談してみるなど、じっくり時間をかけて話し合い希望の家に近いタイプの形式を選びましょう。